2009年6月のピックアップニュース
4日 足利女児殺害事件で菅家利和さん釈放
12日 日本郵政の人事問題で、鳩山総務大臣が辞任
14日 郵便割引制度悪用をめぐり、厚生労働省の現職局長が逮捕
15日 イラン大統領選挙をめぐり、デモが激化
25日 歌手のマイケル・ジャクソンさんが急死
足利女児殺害事件で菅家利和さん釈放
19年前に4歳の女の子が殺害された「足利事件」で有罪判決を受け、裁判のやり直しを求めていた菅家利和受刑者のDNA再鑑定が行われ、犯人のものと見られる体液のDNA型と一致しない検定結果が出た。この結果について東京高等検察庁は「無罪を言い渡す明らかな証拠となる可能性が高い」とする意見書を東京高裁へ提出。6月4日、菅家さんは逮捕から18年ぶりに釈放され、再審が行われることが決定的となった。裁判所による再審開始前に受刑者が釈放されるのは極めて異例のこと。東京高等検察庁は「厳しく受け止めたい。今後は上級庁に相談して誠実に進めていきたい」とコメントした。逮捕から18年を経て釈放となった菅家さんは、記者会見で「間違ったではすまない。当時の警察と検察官を絶対に許すことはできない」と語った。
17日、栃木県警の本部長が、捜査機関として初めて菅家さんに直接謝罪。菅家さんは「許す気持ちになった」と語った。23日には、東京高裁が菅家さんの再審開始を決定。「誤った判決が出た原因を追及すべき」と主張していた菅家さんは記者会見で、「うれしい」と話す一方で、「複雑な気分だ」と語った。
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菅家さんが有罪判決を受けた「足利事件」。DNA再鑑定までの流れは…
1990年、栃木県足利市で当時4歳の女の子が遺体で発見された。翌91年12月、警察は当時幼稚園のバス運転手をしていた菅家利和さんを逮捕。当時、導入されたばかりのDNA鑑定が行われ、女の子の下着に付着した犯人のものと見られる体液のDNAと菅家さんのDNAの型が一致したという結果が出た。菅家さんは取り調べで犯行を自供したが、裁判では一転、犯行を否定して無罪を主張。宇都宮地裁で無期懲役判決を受け、二審の東京高裁でも無期懲役判決、2000年には最高裁で上告が棄却され、無期懲役が確定した。北関東地区では、1979年と1984年にも幼い女の子が行方不明となり、殺害される事件が起きていて、これらの事件も菅家さんに嫌疑がかけられたが、証拠不十分により不起訴処分となっている。
菅家さんの弁護団は、「当時のDNA鑑定には問題が多い」主張。当時のDNA鑑定は手作業で行われ、同じ型を持つ人は185人に1人いる確率として、再鑑定を要求した。2008年12月、東京高裁は有罪確定後としては初めてのDNA再鑑定を決定。検察側、弁護側が推薦した2人の鑑定人によって、再鑑定が行われ、双方ともに、犯人のDNAと菅家さんのDNAの型が一致しないという結果が出た。
日本郵政の人事問題で、鳩山総務大臣が辞任
日本郵政の西川社長の進退問題をめぐり、鳩山総務大臣が辞表を提出。麻生首相はこれを受理した。鳩山氏は、かんぽの宿売却をめぐる不透明な入札問題や障害者割引悪用問題などを理由に、日本郵政の西川社長の続投について認めない考えを示していた。一方、麻生首相は続投を認める方針を示し、鳩山氏と会談を行ったが意見は調整できず、麻生首相は鳩山氏の辞表を受理、事実上の更迭となった。麻生首相は鳩山氏について、「自分の一番厳しい時の選対本部長を何度も務めていただいて、そういう関係でもあるだけに、悲しく残念です」と語った。鳩山氏の後任は、佐藤国家公安委員長が兼務することになった。
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日本郵政は政府出資の株式会社
小泉純一郎元首相のもと民営化された郵政事業。日本郵政株式会社は、「郵便事業株式会社」「郵便局株式会社」の発行済株式をすべて保有し、経営管理を行う。政府は常に日本郵政株式会社の発行済株式の3分の1以上を保有し、日本郵政株式会社は総務大臣の監督を受ける。業務については日本郵政株式会社法で定められており、取締役、監査役の選任と解任の決議は総務大臣の認可を受けなければ効力を発しない。
鳩山氏を西川社長続投反対に固執させた、度重なる日本郵政の“不祥事”
2008年、毎年40億円もの赤字を計上しているかんぽの宿事業について、日本郵政はオリックス不動産に一括売却することを発表した。しかし、売却先が郵政民営化を推進した宮内義彦氏が会長を務めるオリックス・グループだったことから、鳩山総務相は「出来レースと言われかねない」として慎重な姿勢を表明。また、一括売却という形や、109億円という売却価格に関しても、オリックス不動産に有利な計らいがされていた可能性を示唆した。鳩山総務相は4月、16項目の問題点を上げ、郵政民営化後初めて、日本郵政に対し売却方法の見直しなどを求める業務改善命令を出した。
5月に入ると、今度は障害者郵便割引の悪用問題が明らかに。厚生労働省の係長のほか、日本郵政グループの郵便事業会社支店長が郵便法違反容疑で逮捕され、14日には厚生労働省の現職の局長までもが逮捕された。また、グループ傘下の郵便局会社と郵便事業会社は、これも民営化後初めて、日本郵政グループが東京国税局の税務調査で申告漏れの指摘を受け、その追徴税額が92億円にのぼることがわかった。鳩山総務相はこれらの度重なる不祥事について日本郵政・西川社長の責任を追及し、間もなく任期が切れる西川社長の続投を断固として認めない構えを見せた。
郵便割引制度悪用をめぐり、厚生労働省の現職局長が逮捕
障害者団体への郵便割引制度悪用事件で、大阪地検特捜部は厚生労働省の雇用均等・児童家庭局長、村木厚子容疑者を逮捕した。大阪地検特捜部の調べによると、村木容疑者は5年前、自称障害者団体「凛の会」が郵便割引制度を受けられるようにする証明書の不正発行に関わった疑いがもたれている。村木容疑者は全面的に容疑を否認しているが、当時の部下で5月に逮捕された厚生労働省の係長、上村勉容疑者は、「自分で作った偽の証明書を村木容疑者に渡した」と認めており、「凛の会」の元会長も「証明書を村木容疑者から受け取った」と認めているという。村木容疑者の上司にあたる当時の部長は、調べに対し「凛の会」の障害者団体としての承認について国会議員から頼まれ、厚生労働省の中で「議員案件」として引き継がれていたという供述をしており、特捜部は組織的関与についても追及を進めている。
※2009年5月のニュースも参照!【郵便割引制度悪用事件で厚生労働省に家宅捜索】

イラン大統領選をめぐり、デモが激化
イランで12日に行われた大統領選挙は、保守強硬派の現職、アハマディネジャド大統領が62.6%の票を獲得して再選した。結果に納得しない対立候補の改革派、ムサビ元首相は、当局による不正な票の操作があったとして政府を厳しく非難。テヘラン市内では、ムサビ候補の支持者らが抗議のデモを行った。15日にはデモは10万人規模にふくれあがり、イラン国営放送によると、治安部隊との衝突で7人が死亡、多数のけが人が出た。イランの最高指導者ハメネイ師は、選挙に不正があったかどうか当局に調査を命じ、16日にはイランの護憲評議会が大統領選挙の票の再集計を行う意向を発表したが、混乱は収まらず、19日にはハメネイ師が異例の演説を行い、「選挙に不正はなかった」と述べるとともに、改革派が行っているデモについてすぐにやめるよう求めた。しかしその後も、選挙のやり直しを求める抗議デモが行われ、当局との衝突で20日までに少なくとも17人が死亡したほか、イギリス・BBCの特派員が国外退去を命じられたり、アメリカの雑誌記者が拘束されるなど、外国メディアへの規制も厳しくなった。大統領選挙の最終決定権限を持つ護憲評議会は、ムサビ元首相らの訴えに応じ票の10%を再集計。29日、その結果について、現職のアハマディネジャド大統領の勝利に変わりないことを発表した。
そこんとこ、もっと知りたい!
「イスラム体制」を取るイランの政治ではイスラム聖職者である「最高指導者」が国政全体の権力を握っている。
イラン・イスラム共和国ではイスラム教最高指導者が終身の国家元首にあたり、行政・司法・立法などの国政全般、さらに軍事や報道においても最終決定権を持つ。1979年のイラン・スラム革命により国王(シャー)体制が崩壊すると、革命を主導したホメイニ師が最高指導者となった。1989年にホメイニ師が死去すると、同年6月、86人のイスラム聖職者によって構成される専門家会議において、ハメネイ師が最高指導者に選出された。
イスラム体制では、大統領職が行政を司り、議会は立法決議などを行う。議会は1院制で、任期は4年。直接選挙で290人の議員が選ばれる。議会の決議や選挙結果の承認権を持つのは護憲評議会で、イスラム聖職者6人と法律専門家6人で構成される。そのほか、議会と護憲評議会の間で調停役を担う最高評議会がある。
イラン革命から30年、保守・強硬派イラン政権のアメリカとの関係は不安定なまま…。
1979年の革命でパーレヴィ国王体制が崩壊し、国王がアメリカへ亡命すると、首都テヘランでは強硬派の学生たちが米国大使館を占拠する事件が起きた。これにより、アメリカとの関係は一気に悪化し、アメリカは80年にイランとの外交を断絶、84年にはイランを「テロ支援国家」に指定した。
1989年、ホメイニ師の死去後、穏健・現実派のラフサンジャニ師が大統領に選出されると、80年から88年まで続いたイラン・イラク戦争後の経済復興に取り組み始める。1997年には、改革派のハタミ大統領が就任。民主化路線を目指す改革を推進した。
2001年9月、ニューヨークで同時多発テロがぼっ発すると、ハタミ政権はアメリカのアフガニスタン攻撃に対し協力的な態度を取る。しかしアメリカは、イランを北朝鮮と並ぶ「悪の枢軸」として非難。改革派政権で回復したかに見えたアメリカとの関係は行き詰まることに。2002年には、イランが秘密裏に核関連施設を建設していた事実が明らかとなり、核開発疑惑が持ち上がる。イランは国際原子力機関の追加議定書に調印し、査察の拡大と抜き打ち査察にも応じる態度を示して核開発計画の透明性をアピールしたが、2005年、貧困層の支持を受けた保守派・アハマディネジャド大統領が当選すると、アメリカと西欧諸国を敵対視する強硬路線へと転換。原子力の平和的利用の権利を主張してウラン濃縮活動を開始した。
歌手のマイケル・ジャクソンさんが急死
25日、歌手のマイケル・ジャクソンさんが死亡した。50歳だった。ロサンゼルス市消防局は、25日正午すぎに通報を受け、救急隊がマイケルさんの自宅へ向かったが、到着した時にはすでに呼吸が止まっており、病院に運ばれた後、ロサンゼルス郡検視局が死亡を確認した。検視局によると、マイケルさんの体に外傷や暴行のあとなど事件性を示すものは見られず、更なるテストの結果を見て死因を特定するまでには4〜6週間かかるとのこと。マイケルさんは、7月に12年ぶりとなるコンサートをロンドンで開催する予定で、復帰に向けて精力的にリハーサルを行っていたが、その一方、同居する主治医が日常的に痛み止めの注射を打っており、マイケルさんの死と薬物との関連も報じられた。ロサンゼルス市警は27日、主治医から事情聴取をしたが、直接の死因は判明しなかった。地元メディアでは、マイケルさんが死亡する前に主治医が痛み止め「デメロール」を注射したと報じられたが、主治医の弁護士は日本テレビの取材に対し、マイケルさんが死亡する前に「デメロールを注射していないし、他の薬も処方していない」と否定している。

メモ
日本の空は本格的な梅雨模様。足利事件で18年後の「再審決定」に法曹界は大激震。一方、麻生内閣は総務大臣の辞任でダメージ…解散・総選挙を控え自民党では“麻生降ろし”の雲行きに。ポップ界ではスーパースターの急死で全世界に衝撃が走った。
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2009年 6月のニュース
※日テレニュース24より
外部リンクです。
| 1日 | 米ゼネラル・モーターズが連邦破産法11条を申請 |
| 4日 | 足利女児殺害事件で菅家利和さんが釈放 |
| 11日 | 日経平均株価が8か月ぶりに1万円台を回復 新型インフルエンザ、WHOがパンデミックを宣言 |
| 12日 | 鳩山総務相が辞任、事実上の更迭 社長人事 |
| 14日 | 郵便割引制度悪用をめぐり、厚生労働省の現職局長が逮捕 |
| 15日 | イラン大統領選めぐり大規模デモ |
| 18日 | 臓器移植改正法改正案が衆議院本会議で可決 |
| 19日 | 海賊対処法など、重要3法が成立 |
| 23日 | 足利事件・菅家さんの再審開始を決定 |
| 25日 | 歌手のマイケル・ジャクソンさんが死亡 |
| 28日 | 日韓首脳会談 北朝鮮問題について協力関係確認 |
| 29日 | 巨額詐欺、ナスダック元会長に禁固150年 |
| 30日 | 民主党・鳩山代表が献金問題で会見 |



